まえがき
こんにちは。みことです。
今日は、ルドルフ・シュタイナーの「平和のための霊性」という本におさめられている「われわれの生きる悪の時代の霊的背景(1917年9月29日)」という講義録の、第一講「霊学から見た第一次世界大戦の背景」を読了しましたので、備忘録もかねて まとめ、抜粋し、感想をお伝えしていこうと思います。
この記事で少しでも多くの方が霊学やシュタイナーに興味を持ち、本を手に取って下さるとうれしく思います。
「霊学から見た第一次世界大戦の背景」まとめ
シュタイナーさん達は霊学を研究し実践する努力を行っている。という話から始まる。
しかし世界(当時1917年)は霊学と真逆の流れへと向かい、霊的な進化の流れに逆行しているという。
そうして第一次世界大戦のような悲劇的な出来事が生じている、と彼は語る。
今の時代に目を向けてほしい
そうすることで目覚めてほしいとシュタイナーは言う。
眠っているとは、知性が洞察できる事柄、感覚世界の諸事象、法則のみを知っている状態を指す。(物質世界の中のみで生きている状態)
目覚めているとは、人間の周囲に存在している霊界に関しても、植物や動物、空気や水等と同じように、思考形態や理念を持つことができている状態のことを指す。 (霊的なことを知り、受け入れて生きている状態)
シュタイナーは語る。
19世紀、人類はかしこくなったと言うが、この数世紀ほど、人類の生活が無意識的で本能的なものに支配されていたことはないと。
周りに存在している霊的なものを何も見ようとしなかった、
それが おそろしい世界大戦の原因になったのだと。
十分な数の人が、霊学が提示する真実を認められるようになるまで、現代の混乱から秩序が生じることはない、とも。
これ↑は「世界史上のカルマ」だと言う。
平和協定が締結されたとしても、それは、かりそめの平和にならず、真の秩序は、人々が霊的な観点に立てるようになったら始まる。
シュタイナーは言います。
現代の混沌は、現実の非霊的な理解の仕方から生じたと。
霊学を学ぶことで、霊的なものを受け入れることで、混沌から抜け出し、秩序が得られる、とも。
※↓霊学的内容
霊たちは地上で人間たちに無視されると報復する。
その報復の結果こそが人類社会の混沌である。
どうぞ考えてみてください。一九世紀の七〇年代、八〇年代、九〇年代に、人びとはもっぱら物質界の知識を求め、物質界で行動してきましたが、もしもその頃の人びとが霊的な内容を求めていたとします。
(略)
もしも人類が霊的な知識、社会で生きるための霊的な衝動を獲得しようと努めたとしたら、どうなっていたでしょうか。
そうしたら破壊力を分割で返済済みにすることができたでしょう。
13‐14p
霊たちの報復を帳消しにできた。希望が持てる言葉ですね。
シュタイナーは19世紀の、大戦の死者たちについて思いをはせる。
彼らは地上で物質的な事がらに追い立てられ、働き続け、霊的な衝動を目覚めさせる機会に恵まれることなく、死の門を通っていった。
霊的生活に無関心で、縁がなかった。
そうなることで、死後の世界を生きる力が枯渇する。うえる。
地上で唯物主義だった魂たちは、物質界における破壊力にうえるそう。
死者たちは、地上で霊的な衝動を受け取れなかったので、死後、破壊的な力の中で生きるしかなくなったそう…。
この真剣な事実を魂の中で切実に受け止めるように。
そうしないと秩序が生じられない。
そしてこういった事実を政治上の諸理念に活かすようにとシュタイナーはすすめる。
あの戦争は、死者たちの中にあこがれとして呼び起こされた側面がある。
生きてる間に物質中心で生きると、死後、破壊的な力の中で生きることになる。
話はすすみ、シュタイナーは言います。
「戦争の始まった時点で大半の人が理性を失った」
人間が理性を失うのは、アーリマンとその軍団が、地上の人類に関与した時。
理性を失い、意識を曇らされると、その瞬間にアーリマンが世界の状況に介入してくると。
(人間を通してアーリマンが悪さするということでしょう)
こわいですよね。先に対処法書いておきます。
対処法:目覚める。
人間が意識を保って、その意識が曇らされなければ、アーリマンもルツィフェルも人の意識に関与することはできない。
現代の混沌は、人間のせいだけではなく、アーリマン存在たちがやったことでもある。眠っている人間を利用して。
これらを霊的な現実として受け入れること…それがまずはじまりです。
霊的なことに関して、戦争、こういった大きな問題に関して、、誰かが「理解できない、それについて自分が何かを言うのはまだ早い」と誰かが言ったとします。
シュタイナーによれば、それは愚かなことではなく、むしろ賢明なことだと。
シュタイナーは続けました。
判断するためにはまずそのための土台を作る必要があると。
もしも今後も私たちが唯物主義しか、しかも高度に洗練された唯物主義しか持てないなら、今のこの三年間に生じたことを土台にして、眠れる人類には気づかれることなく、この土台の上に物質の財を求める新たな競争が始まり、人びとはそれを平和のたまものとして崇めるでしょう。そうしたら人間の魂は、死後、この世の破壊を渇望し続けるでしょう。今後も破壊がとどまることはないでしょう。
唯一、霊的な態度をとろうとする内的衝動、そうせざるをえないという感情、理解、それを生かすことだけが更なる前進を可能にしてくれるのです。
23₋24p
この言葉が語られて100年たっていますがまだ終わっていない問題ですよね。
私たちは動き出さないといけませんね。
以上、「霊学を学ぶことと戦争の因果関係」に焦点をあてた まとめでした。
戦争の背景の真実とは(おさらい)
- アーリマンと呼ばれる霊が、物質主義で眠っている人間たちの意識に介入して、現代の混沌を引き起こしている。
- 人間たちが霊的なことに無関心に生きると大きな災いの原因になる。
霊学を学ぶ意味とは
- 意識を目覚めさせ、アーリマン、ルツィフェルの介入をはばめる。
- 霊存在たちを受け入れることで、少なくとも霊たちの報復からは逃れられる。
- 真の秩序を生み出せる。
- 死後を生きていく糧になる。
今から私たちにできること
シュタイナーの言葉からヒントを得ていくつかあげてみます。
- 世界のなりゆきについて、どうしたいのか、どうしていきたいのか、知る。向き合う。
このままぼんやりと成り行き任せにしていると世界はぼろぼろになってしまいそうです。せめて真面目に一回考えてみましょう。
真の平和とは何なのか?
自分が理想とする素晴らしい未来とは、世界とはどんなものなのか?
そのために今の自分には何ができるのか?
ほんの小さなことでもいいので皆で一緒に動いていきましょう。
私もがんばります…
- 世界で生じている事がらを判断できるようになるために、まずは土台作り(霊学の勉強)をはじめてみましょう。
難しいし、時間がないという方、わかります。
そういう方にはこのブログで霊学の学びをともに共有できたらと思います。
亀更新ですが、時々覗きにいらしてくださいね♪
終わりに
私もまだまだ未熟者ですが、今自分にできると思うことをできる範囲で、していこうと思います。
あまり認知されていない霊学を、むつかしいシュタイナーさんの言葉を、できるだけ小分けにして、わかりやすいように言い直して書いていきます。
一緒に少しずつでも学んでいけたら嬉しく思いますので、今後ともよろしくお願いいたしますね♪
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