【霊学の勉強記録】アーリマンとルシファーとキリスト、我々人間が知るべきこと

ルドルフ・シュタイナー

まえがき

こんばんは、みことです。

お久しぶりです。(;^ω^)

この記事は、「悪の秘儀 アーリマンとルシファー」という本の

第一章、1923年5月7日の講演録「人間との関係における、キリスト・アーリマン・ルシファーの本質」の要約になります。

備忘録もかねて、ブログでアウトプットしていこうと思います。

この記事で少しでも多くの方が霊学やシュタイナーに興味を持ち、本を手に取って下さるとうれしく思います。

人間が内に備える2つの原理を 肉体的に観察する

アーリマンやルシファー、キリストの話に入る前に、人間が有している2つの原理から話が始まります。

人間は生きている間も絶えず、死と再生をくりかえしているとシュタイナーは言います。

この事柄を肉体に即して考察します。

 

まず「神経」に目を向けます。

頭の中には神経が詰まっています。それはもう神経の塊です。

頭から脊髄を通って、頭の中の神経の塊の一部は、糸のように全身へと広がってゆきます。

人間の腹部の中にも多くの神経が存在します。(太陽神経叢)

しかし、手足には神経は糸のように広がっています。

 

次に、血管に目を向けます。

手足には太い血管が存在しています。

血管は心臓のあたりで太く、力強く形成されています。

頭部では、血管はとても繊細に張り巡らされています。

 

このことから人間は「神経システム」「血液システム」を備えているといえる、とシュタイナーは言います。

 

人間は毎日、毎時間、血液の中から新たに生まれている。

血液は古いものを絶えず新しくしている。

 

もしも、人間の中に、血液しかなければ、人間は絶えず成長し大きくなってゆく

もしも、人間に神経しか無いのであれば、私たちは常に緊張し疲弊するとシュタイナーは言います。

血液 → 成長・若さ   へと向かう

神経 → 死・老い    へと向かう  人間は自身の内に、対立する2つの原理を持っている。

 

神経の原理のために、人間は絶えることなく年老いていきます。

毎日いくらかずつ老化していきます。

そして夜の間に、血液の原理によって生気を取り戻します。

老化と若返りの現象は、時計の振り子のようだとシュタイナーはたとえます。

目覚めていると人間は年老いる。眠っていると人間は若返る。

この若返りと老化のくり返しのなか、眠ると身体は若返るわけだが、日々の老化現象の中から少しずつあとに残されるものがあるようで、

その総和が大きなものになると、人間は死を迎えるようです。

 

若返り・血液の原理が過剰になると、胸膜炎や肺炎が引き起こされるそうです。

熱は、若返り・血液の原理が強大なものになることで引き起こされる。

人間は自身を血液の原理で修復する。その力が過剰だと熱が出たり、胸膜炎や肺炎になったりするそうです。

(面白いですよね)

2つの原理のバランスがとれていれば極めて良好な状態に留まるそうです。

(何事もバランスは大事なんですね)

シュタイナーは言います。

16p 人間の中で生じる病気とは、

「人間が常に必要としているものが過剰になること」にほかなりません。

と。

 

若返り・血液の原理と老化・神経の原理を 魂的に観察する

この二つの原理を肉体的にではなく、魂的に観察することも可能だとシュタイナーは語ります。

 

人間は魂的な意味において、干からびたような、年老いたような状態になったり、

肉体の中で熱を出すように、若さが過剰になったような状態になったりする

可能性を持っている。とシュタイナーは話します。

現代では非常に多くの人々がこういった特性を備えているとも。

(ええ、みことも心当たりありまくります。)

いいかえれば人間は、細かいことにこだわりすぎたり(神経質)、俗物的になったりする。

 

魂的に干からびた状態は、肉体の血管が硬化して干からびるのと同じことです。

一方で、魂的に軟化する可能性もあるようです。

夢想的で神秘主義的、今でいうオカルトな状態の時、魂が軟化しているようです。

軟化した魂の状態の時、人は筋道を立てて考えることができなくなり、思考力ではなく想像力で世界をとらえようとするそうです。これは魂が熱を出しているような状態です。

 

人間はこの2つの魂の条件を常に自身の中に備えていることが大事とのこと。

想像力も、思考力も大事です。

(ここでもバランスですね)

傾向が適度なものであれば、その人間は健全な魂の持ち主といえるようです。

 

血液の原理と神経の原理、想像力と思考力、これらは人間の中に適度に存在しなくてはならない。が、過剰になると、肉体や魂の病気が引き起こされてしまうようです。

若返り・血液の原理と老化・神経の原理を 精神的に観察する

肉体、魂、そして次に精神においてこの二つの原理を観察してみますと、目覚める力と、眠る力に対応します。

若返り・血液の原理 →眠る力

老化・神経の原理 →目覚める力

精神においてもどちらかの力が過剰になれば病的といえる状態になります。

まったく眠れなかったり、うまく目覚めることができず、生涯をぼんやりと眠ったように夢を見ているように過ごしている状態などです。

理解を深めるための磁石のたとえ話

ここで、次の話へ進む前に、人間の二つの原理を磁石にたとえてみます。

磁石はプラスの磁気とマイナスの磁気を持っています。

一方は鉄を押しのけ、他方は鉄を引き寄せる。この両者は対立する。

磁気は鉄の中に存在する見えない力ですね。

それを認めない唯物主義者がいたとします。

その人は磁力を認めず、磁石を鉄として用いる。その人は愚かではないでしょうか?

磁力の存在を認める人は、磁気を含む鉄を、ただの鉄以上のことに使えるでしょう。

これと同じことが人間の魂的、精神的なことにも言えるとシュタイナーは言いたいのでしょう。

アーリマンとルシファー、そしてキリスト

さきほど、人間の二つの原理を肉体的、魂的、精神的にシュタイナーは描き出してくれました。

そしてシュタイナーは言います。人間は魂的、精神的な事柄にも名称を与える必要があると。

硬化していくもののなか、軟化していくものの中には、肉眼には見えない超感覚的なものが存在しているとシュタイナーは言います。

硬化していくもののなか、老化・神経の原理のなかにはアーリマン的と呼ばれるものが存在しています。死へと向かう力で、人間の中から絶えず一種の死体を作り出そうとする力だと言います。

軟化させていくもののなか、若返り・血液の原理の中には、ルシファー的と呼ばれる力が存在します。

人間は生きた死体にならないためにルシファー的な力を使う。しかしルシファー的な力しかないならば、人間は一生子供のままだという。

そして重要点です。

この二つの対立する力の間には均衡が保たれなくてはならない。

均衡はキリスト的なものによって生じる。

教育と医学におけるアーリマンとルシファー

精神科学の存在しないところでは、人々はアーリマン的に教育されている。そうすることで人間たちはひからびいていきます。

現代の学問は有形のもの、硬化したものや物質的なもの以外は何も知ろうとしない。これがアーリマン的教育。

物質的なもの以外何も知ろうとしない・・・これこそが今の人類の文明全体の中に存在するアーリマン的なものにほかならないとシュタイナーは言います。

 

医学

現代の医学は何を行うか。例えばある化学物質を用いて30人の患者に投与し、データを取り、何か効果があったら、治療薬として認める。(この講義が行われたのは1923年)

しかし、このやり方では、人間の肉体の中で何が起こっているのか何も理解していない。

アーリマン的なものがこの患者には多い、だからルシファー的なものを投与する。そういったことを知って、初めて適切な治療を施せるとシュタイナーは言う。

肉体的な意味においてキリスト的であるということは、私が人間についての正しい知識を身につける、ということを意味する。

今後の人類の課題

シュタイナーは言います。この世界では真のキリスト的なものについてほとんど何も知らないと。

キリスト的なものに対する先入観を消さなくてはならない

キリストを知る努力をしなくてはならないと。

本来キリストという人物は、アーリマン的なものと、ルシファー的なものの間に均衡つまりバランスを保つことを可能にする教義を全ての人間に伝える という意図を持っていたそう。

「キリスト的である」とは、アーリマン的なものとルシファー的なものの間に均衡を求めることを意味している。

現代の人間に欠けているのは「ルシファー的なものとアーリマン的なものがどのように人間本性の中に存在しているか」という知識を知らないこと。

キリスト的なものの本質は人間が均衡を求めなければ見つからない。

シュタイナーは言います。

温かさと冷たさを区別するように、ルシファー化していく傾向とアーリマン化していく傾向を区別しなくてはならない。

医学や教育等様々な分野でキリスト的なもの(均衡がとれた状態)になる必要がありますね。

おわりに

霊学は学べば学ぶほど何それ?となる言葉とか色々出てくるかと思われます。

次々に謎が生じてくるかと思われます。

ゆっくり消化していきましょう!

みこともまだまだ勉強不足なので精進してまいります。

では、ここまで読んでくださりありがとうございました♪

コメント

  1. ミトラ より:

    mikoto さん、初めまして。
    「シュタイナー アーリマンとルシファー」と検索してこのブログを見つけました。

    僕はヘッケル派の生物学とユング派の神話学を両輪として自然に隠されたグノーシスを探求する旅を続けております。
    僕もシュタイナーを大きな柱の一つとしています。

    こちらはもう還暦を過ぎた老人ですが、今後交流できれば嬉しく思います。

    • みこと みこと より:

      ミトラさん はじめまして♪  当ブログを見つけてくださりありがとうございます♪

      シュタイナーに価値を見出す同士と交流できるなんて、願ってもないことです!

      まだまだ勉強不足な若輩ではありますが、今後お互いに励みになる存在になれたらいいなと思います。

      よろしくお願いします♪

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